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フリーランスエンジニアの資産作りと資金管理

フリーランスの資産作り 老後まで考える

フリーランスは働き方やキャリア形成を自由に選択しやすい一方で、定期的な収入が補償されていません。退職金もなく、将来に備えた資産作りの重要性は非常に高いものです。今回は、フリーランスのエンジニアに役立つ資産作りの考え方や具体的な例をご紹介します。

資産管理はとても大切

資産作りといっても、いったい何から始めればいいのかと迷ってしまうこともあるでしょう。そこで今回は、フリーランスのエンジニアが無理なく始められて、かつ継続しやすいようなお薦めの方法をご紹介します。


フリーランスも投資信託は有効

投資信託って結局は何?

投資信託とは、利用者から集めたお金をひとかたまりの資金として投資に精通した専門家が運用して、得られた利益を利用者に配当する方法です。

投資信託を分かりやすく言うと、多数の人から少しづつの資金を集めて、株式や債券に詳しいプロが効果的に投資し運用することで、得られたその利益を分配するような仕組みです。毎回配当を行ってくれる投資信託もありますが、利益を再投資して自動で増やしてくれるものも多くなっています。

① 投資信託の特徴

 投資信託の特徴は、まず自分で運用する必要もないことがあげられます。資金運用と効果的な投資を、プロに任せられるので、フリーランスエンジニアの皆さんにとっても、たとえ投資の知識や経験がなくても資産運用を始めやすいのが特徴です。
 また、投資信託は株式や債券など複数の異なる金融商品を組み合わせて運用するものを選べば、偏った損失も出にくくなって、リスクを分散できる特徴もあります。株式が低迷している時期でも、相場が好調な債権から利益を出して、全体の損失をおさえながら利益をカバーするようなことも可能です。それらを自動化したパッケージで委託しているイメージで良いでしょう。まさしくプロフェッショナルであるフリーランスエンジニアの皆さんがお客さまから作業をまかせられている、そんなイメージでも良いでしょう。

② 個人型確定拠出年金(iDeCo)

 フリーランスエンジニアにうってつけなのが、個人事業主にもフィットするIDECOです。個人型確定拠出年金とは、自分が設定した掛金を自分で運用しながら積み立てていく制度です。iDeCoの愛称で呼ばれることもあります。
 個人型確定拠出年金の給付を受けることができるのは60歳からですので、長期的なライフプランでの運用が必要です。しかしフリーランスであるからこそ、老後に備えた資産作りの選択肢として非常に有効な制度なのです。年金をイメージするとわかりやすいでしょう。個人型確定拠出年金に加入できる対象者は、フリーランスのエンジニア、会社員、公務員、専業主婦など基本的にすべての方が加入できます。加入条件や掛け金の支払い期間など、制度の見直しや改正が続いていますので、常にウォッチしておくと良いでしょう。


個人型確定拠出年金の特徴

フリーランスエンジニアのメリットは?

その年の掛金が所得控除の対象となり、所得税や住民税の節税に役立つことです。老後に備えて資産作りをしつつ、現在の節税にもなることは非常に魅力です。また毎月の掛け金は老後まで半ば強制的に使いずらくなる制度となっていますので、貯蓄したくても意思が弱い方には逆に適していると言えるかもしれません。

フリーランスなら小規模企業共済も検討

小規模企業共済とは、フリーランスITエンジニアなどの個人事業主や、小規模企業の経営者などが積み立てを行うことで、退職金を受け取れるようにする制度です。

①小規模企業共済とは

 企業などに雇用されていないフリーランスのエンジニアには、どこからも退職金が支給されません。そこで小規模企業共済を利用することで、独自の退職金を得られるようにすることが可能なのです。小規模企業共済が開始されたのは昭和40年ですので、比較的古くからある制度ですね。個人事業主の社会保障の充実、廃業後の生活の安定などを主な目的として運用されています。

② 全額所得控除の対象に

 小規模企業共済も、個人型確定拠出年金と同様にその年の掛金が全額所得控除の対象になります。このように高い節税効果を得ながら、かつ、老後にも備えられるという二重のメリットが特徴です。記事の執筆時点では、月々の掛け金は1000円〜7万円の範囲で500円単位で設定できます。掛け金は払い込みの期日の前に前納することが可能で、一定割合の減額金を受け取ることもできます。


国民年金基金を活用しよう

フリーランスのエンジニア(第1号被保険者に該当)が加入できる年金制度は?

現在の日本の年金制度のうち、フリーランスのエンジニア(第1号被保険者に該当)が加入できる年金制度は国民年金です。

① 国民年金基金の特徴

 サラリーマンや公務員など給与所得者は、国民年金に上乗せされる「厚生年金」にも加入しています。一方でフリーランスのエンジニアは、そのままではサラリーマンや公務員に比べて将来的に受け取れる年金が少なくなってしまいます。
 そこで、フリーランスを含む第1号被保険者が上乗せとして加入できる年金制度として「国民年金基金」が運用されています。国民年金に加えて国民年金基金に加入することで、将来的に受け取れる年金を増額できるのです。
 注意点は、国民年金基金はあくまで「国民年金の上乗せのための制度」ですので、本体である国民年金の保険料を滞納した場合、その期間については国民年金基金の給付も受け取れなくなってしまうことを必ず覚えておきましょう。

② 国民年金基金は口数制

 国民年金基金は口数制ですので、口数を増やすほど受け取れる年金が充実します。そのぶん保険料も高くなりますが、複数の種類があり、1口ごとに種類を選択できます。種類によって国民年金に加算される金額や、支給される保証年数が異なりますが、支給開始年齢は一律で65歳からです。(記事執筆時点の調べ)

まとめ ーフリーランスエンジニアの資産作り-

 フリーランスのエンジニアは自由な働き方に適していますが、その反面収入が不安定になりがちで、また退職金がないなどの特徴もあります。それらのデメリットを補填し、より充実した人生設計を可能にするために様々な資産作りの方法が存在します。フリーランスにおすすめの方法としては、今回ご紹介したように「将来年金として増やせるiDeco」、「知識や経験がなくても運用しやすい投資信託(NISA等は税制面の優遇も有り)」、「退職金を受け取れる小規模企業共済」、「国民年金に上乗せできる国民年金基金」などがあり、節税効果でも優遇されていますので、ぜひ積極的に活用していきましょう。

 最初から全てに加入したり掛け金を拠出していく必要はありませんが、興味のある制度や備えたい分野から少しずつ始めて、将来的にトータルに活用できるようになるのがおすすめですね。

フリーランスエンジニアの資産作り

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